腹黒王子のいいなり。



本当に優しい菅原は、“王子さま”と呼ばれるのにふさわしかった。


「ちぇっ、せっかく仲間見つけたと思ったのに。
お、そうだ。

昨日コンビニ行ったら期間限定のパイナップルチョコ見つけたんだ。春坂さん、お詫びにあげるから受け取ってくれ」


「悠、お前話聞いてたか?
パイナップルチョコって、美味しい気がしないけど」


私の目の前で繰り広げられる、菅原と野村のやりとり。

どうすればいいのかわからなくなって、じっと眺めることしかできない。


「つまり、だ。
俺は春坂さんにも食べてほしいんだ。

いいよな、春坂さん一緒に美味しいかチャレンジしようぜ!」


ほら、と言って差し出されたのは、黄色い紙に包まれたチョコレートだった。