腹黒王子のいいなり。




ーーークラス全員が集合すると、早速バーベキューの準備にとりかかる。


「ひなこちゃん!そんな重いの持たなくていいから!」

「え?全然重たくないよ?」
「ひなこちゃんは俺の隣にいてくれるだけでいいんだ!男らしいところを見せてやる!」


明らかに野村から好意を向けられているひなこ。
さすがの私でもわかる。

だけど、ひなこにはそれがわからないらしく、ふわりと優しい笑顔を浮かべていた。


それによってさらに野村は、ひなこに押せ押せで迫っていく。



「ひなこちゃんって、今好きな人とかいる?」
「好きな人?好きな人は……夕美ちゃん!あと家で飼ってるチョコでしょ、それから……」

「ちょ、待って落ち着こう。そうじゃないんだひなこちゃん」

「えっ……?」


だけどふたりの会話がつながっていない様子で、思わず笑ってしまいそうになる。

好きな人って言っているのに、ひなこはペットの名前を出しちゃってるし。