腹黒王子のいいなり。



案の定、菅原の手が腰元にまわされた。


「ちょっ、何やって」
「暴れるな」

「周りに見られるでしょ?」
「だったら何?」


だったら何って……なんでこんなに能天気なの!?


「見て……!」
「あれはやべぇな」


ほら、早速みんなに見られて騒がれている。
そりゃそうだ。

みんなの視界に入る場所で、抱きしめられているのだから。


「は、離して」
「何?俺に逆らう気?」


な、何というやつだ。
こんなところでそれを言うだなんて。



「そうじゃないけど、なんで今ここで……」
「お前がこんなところでかわいいこと言うからだろ」


かわいいこと……!?
菅原はなんのことを言っているんだ。



恥ずかしいことは言ったけれど、かわいいことなんて一切言った覚えはない。