腹黒王子のいいなり。




最後には本当にふたりきりにされてしまう。


「ひなこが野村にとられた……」
「断らないお前が悪いだろ」


落ち込んでいると、菅原に突っ込まれる。


「断れるものなら断りたい、けど」
「正直言って、悠が一番断りやすい人間だからな?」


一番断りやすい人間って……それはそれでひどい言い方する。


「む、無理……」

「それに、俺以外の言うことは全部断れって言ったのにな」

「できない……」
「へぇ、破るんだ?」


菅原が意地悪そうな笑みを浮かべる。
これは、危険だ。


「ほ、ほら私たちも向こう行こう」


だんだんと人が集まって来ているし、変に目立ちたくない。


ひなこや野村のところに行こうとしたら、菅原に手首を掴まれた。



「無視?」
「そんなつもりじゃなくて」

「じゃあ、どうする?」
「つ、次はちゃんと断ります……」

「もし、それをお前が破ったら?」


な、なんでそんなに攻めてくるかな。
これじゃあ逃げられなくなる……けれど。

菅原が私になんて言ってほしいのかっていうのは、さすがにもうわかる。