「菅原…」
「喋るな」
「うっ……」
ほら、自分が不利になったら私を黙らせようとする。
好きな人としか付き合わないって言ってたのに、私を恋人にして、さらにはキスまでしてきた。
それをどう説明するんだ菅原は!
こんな風に言葉を濁して。
気になるから肩を突っついて、菅原をじっと見上げる。
それなのに菅原はパッと顔を背けてきた。
今の菅原はちょっとどころじゃなく、だいぶ不自然だ。
頬もまた少し赤くなってない?
今度はジャケットを少し引っ張ってやると、ついには手首も掴まれてしまった。
「騒がしい」
さ、騒がしいって……ひとことも話していないっていうのに。
あまりに理不尽だから睨んで首を横に振れば、ため息をつかれた。



