腹黒王子のいいなり。



「南中では結構有名だった」
「えっ……?」

私の言葉を完全に無視したかと思えば、何やら話し始める菅原。


「まあ主に男子の中でな。
北中にすごい美人の生徒がいるって。

中2の時、他のやつらが好奇心で見に行こうって言われたのがきっかけ」


あっ、菅原が今話しているのって、片想いの相手の話だったんだと、この時初めて理解する。


「それで?」

「放課後、北中の門の近くで待ってたら、そいつがやって来て、素直に綺麗だと思った」


へぇ、菅原が言うのだからモデル並みの美人なのだろう。

北中で綺麗な子……ふと、何人か頭に浮かぶ。

今浮かんだ中に菅原の好きな子が……?と思ったら、なんだか嬉しかった。