「待ちなさい、夕美が焦る時は絶対何かあるから。
答えなさい、もしかして彼氏できた!?」

動揺を隠しきれない私は、あっという間にお母さんのバレてしまったようで。



「ま、まあ……一応、そうなるのかな……」

諦めて素直に言えば、お父さんも驚いた様子でこちらを向いた。


「つ、つ、ついに夕美が彼氏だと!?」
「やっぱり!写真は!相手の写真!」


両親ともに興奮した様子で私に迫ってくる。

「写真なんてない、し……」


「嬉しいわ!ついに夕美に彼氏!
だって夕美は自慢の娘だから彼氏できて当然ね!」

「今度連れてきなさい。ぜひ挨拶をしよう!」


ふたりが浮かれてどうする。
そんな嬉しそうな顔をして。