腹黒王子のいいなり。



ーーー今日はいつも以上に周りがざわざわと騒がしい。


それもそのはず、駅から学校までの通学路で、いつもはひとりなのだけれど、今日は“王子さま”である菅原が隣にいるからだ。



「ねぇ」
「どうしたの?」

私が菅原に話しかければ、彼はいつもの“王子さま”姿へと変わっていた。



「なんで手なんか……」

駅を降り、改札まで降りれば良かった。

問題はそのあとのことで、なんと改札を通るなり菅原に手を握られたのだ。


ぎゅっと力強く握られた手は離せそうにない。

そのせいで、いつもの通学路の騒がしさが尋常じゃなかった。


この時間帯だと特に生徒たちが多くて、私にとったら最悪な事態だ。