腹黒王子のいいなり。



ーーー学校の最寄りに近づくたび、ちらほらと同じ制服を着た生徒が目立ってきた。


さすがの私もそこまでバカじゃないから、これ以上菅原にくっついていれば目立つと思い、彼から離れた。



他人のふりをしようと思ったのだけれど、菅原がそれを許さなかった。

「何俺から背中向けてんの?」


周りには聞こえないくらいの小さな声で、低く呟かれる。


「目立つ」
「もう俺とお前が近くにいる時点で目立ってるから諦めろ」


いや、すでに視線は感じているけれども。

同じ制服を着た生徒に限らず、他の学校の生徒や、大人の人にまで視線を感じるわけで。


「春坂さん」

菅原が、はっきりとした声で私の名前を呼んだ。
思わず肩がビクッと跳ねる。