腹黒王子のいいなり。



電車の中で泣いてしまい、目立ってしまうのは嫌だったから、菅原の胸元に顔を埋める。



「何やってんの?」

案の定、菅原にこの行動について聞かれてしまう。


なんて答えればいいのかわからなかったから、黙って菅原のシャツを掴み、しがみついた。



「……今日だけだからな。
俺とふたりの時だけって言ったのに」

「ごめんなさい……今だけ」
「そんな素直に謝られても困る」


だって本当に悪いと思っているから……菅原にふたりきりの時だけってさっき言われたばかりなのに。


それを守れなかったことに罪悪感を感じながらも、涙を抑えて菅原に身をまかせる。


菅原もそれ以上口を開くことはなく、しばらくの間私の腰に手をまわしたまま、じっとしてくれていた。