「ひなこ、おはよ」
「おはよう。夕美ちゃん、教室まで一緒に行こう!」

ひなこは小動物みたいにふわふわしていて、小柄な女の子。

いつもにこにこしていて、逆に私が見ていてほっとけないほどドジだった。


ひなこみたいなかわいくて守りたくなる女子になりたかったなっていつも思う。


表情豊かだし、優しい雰囲気がにじみ出ている。


「今日は体育があるから嫌だなぁ」
「ひなこ、体育苦手だよね」

「うん、でも夕美ちゃんは運動神経がいいからすごいや!綺麗だし、勉強もスポーツもできるって羨ましいな」


いやいや、私は欠陥だらけだ。

まずこの顔のせいで恐れられているし、自分の気持ちすら言えない性格だって嫌だ。

勉強やスポーツができたところであまり良いことなんてない。