君の隣は、空いてますか?

「ねえ、本田ってさ。おとしやか系なの?あんま喋んない感じ?」

「・・・えっと、お “とし” やかじゃなくて、お “しと” やかっていうことを言いたいんだよね?」

「おー!それそれ!お前頭いいんだな!!」

何だ、コイツ・・・。
隣の席の男子。そういえば今日まで喋ったことないな。
急に失礼な質問ぶっかましてきて、おまけに基本的な日本語も間違えてるし。
何だよ“おとしやか”って。落とすのか?

「・・・あんま喋んないのは、話が面白くないと喋る気力が起こんないでしょ?そういうこと。」

そう言ってさっきまで読んでた本に目を落とす。
流石に冷たすぎたか・・・?
いや、男が嫌いな私に話しかけたアイツが悪い。

「じゃ、俺と話すのは楽しいっていうこと?話しかけたら返してくれるじゃん?」

「・・・は?」

・・・あ、真面目キャラでいこうと思ってたのにいきなりガチトーンで返しちゃった。
やっぱ、私では限度があるか・・・。まあ、時間の問題だと思ってたから別にそんなに失敗したっていう感じは無いけど。

「お?その感じ、今まで猫被ってたよね?へへ、図星でしょ?」

「・・・いい加減にしろ。じゃなくて!!!何言ってんの!!!」

「やっぱり!俺、好きだよ!そういう女の子タイプ!!!」

・・・どうしよ。めっちゃ殴りたい。このニヤけた面を蹴り飛ばしたい。
ちょうどいい、からかえる道具見つけた!みたいなこの顔。っていうかこれセクハラじゃね?
一回捕まってこい。