「バイバイー」
「また放課後ねー」
教室の違う和葉と別れて、1組と書かれたプレートの下から教室に入る。
私はいつも来るのは速い方なので、教室には少しの生徒しかいない。
・・・楽だ。
皆はありがたいことに、私の事を気にかけて声をかけてくれるのだが、なんというか、ちょっと嫌なのだ。
“どうせ私の事が気になってるんじゃなくて、可哀想だからなんでしょ”という自意識過剰で変なプライドが“嫌だ嫌だ”と喚いて拒否しようとする。
まあ実際、可哀想に見える私が悪いし、その誘いに上手く乗れないから友達をつくれないのだが。
猫背気味の姿勢で座り、いつものようにお気に入りの文庫本を開く。
今読んでいるのはがらにもなく恋愛小説。病気の女子高校生が同級生の男の子に一目惚れして、なかなか会えない2人だけど、その距離は女の子のアタックによって確実に縮まっていって・・・、というストーリー。
私とは正反対だ。
私は制限されることなく毎日を過ごしているのに、あの子は私より不利な状況でも明るく振る舞い、自分の目標に向けて真っ直ぐ進んでいる。
そう思うと自分はどんなにダメな奴なのかがハッキリ目に見える。
(・・・情けないよな。)
何度も自分自身に言った言葉。
今日はいつもよりも心の痛みが大きい。
「また放課後ねー」
教室の違う和葉と別れて、1組と書かれたプレートの下から教室に入る。
私はいつも来るのは速い方なので、教室には少しの生徒しかいない。
・・・楽だ。
皆はありがたいことに、私の事を気にかけて声をかけてくれるのだが、なんというか、ちょっと嫌なのだ。
“どうせ私の事が気になってるんじゃなくて、可哀想だからなんでしょ”という自意識過剰で変なプライドが“嫌だ嫌だ”と喚いて拒否しようとする。
まあ実際、可哀想に見える私が悪いし、その誘いに上手く乗れないから友達をつくれないのだが。
猫背気味の姿勢で座り、いつものようにお気に入りの文庫本を開く。
今読んでいるのはがらにもなく恋愛小説。病気の女子高校生が同級生の男の子に一目惚れして、なかなか会えない2人だけど、その距離は女の子のアタックによって確実に縮まっていって・・・、というストーリー。
私とは正反対だ。
私は制限されることなく毎日を過ごしているのに、あの子は私より不利な状況でも明るく振る舞い、自分の目標に向けて真っ直ぐ進んでいる。
そう思うと自分はどんなにダメな奴なのかがハッキリ目に見える。
(・・・情けないよな。)
何度も自分自身に言った言葉。
今日はいつもよりも心の痛みが大きい。