卒業式の祈り

外の世界から切り離された、2人だけの世界にいるみたいだった。

まるで神話や昔話みたいに。

その間、閉じ込められた綺麗な王子様は、私だけのものだったのに。

「なに、ニヤニヤしてるの?また変なこと考えてるんだろ?」

呆れ顔で、三井くんに覗きこまれた。

「ち、違うよ。三井くんがフラフラしないか心配なだけだよ」

「フラフラ?」

だって、絶対モテるもんこの人。

高校でもそれはそれは、女子達にモテモテだったんだから。

さっきから、周りの女子大生達が、何人も振り返って彼を見ているくらいだし。