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自分の目を疑った。
新入生代表。そう呼ばれて立ち上がった人の方に目を向ければ、さらさらの黒髪に、どこか絵本から抜け出してした王子様みたいな顔立ちの男の子がステージに向かって歩いている。
「何あのイケメン・・・!」
「かっこよすぎない?!」
「やばい、顔面国宝」
まわりに座る人達も、だんだんとざわめきはじめる。
「・・・えっなんで・・・樹くん?」
入学式。
ポカポカと春の暖かい日差しの中、
新入生代表で挨拶をしているのは・・・
他の誰でもない、樹くんだった。
おかしい。
だって樹くんは、先月、この星華学園よりも何倍も難しい超難関高校に合格したはずで・・・。
全国模試上位常連。
おまけに剣道全国1位の実力をもつ抜群の運動神経。
裕樹さんと樹里さん(樹くんの両親)の美形DNAをしっかり受け継いだ整った容姿。
そんな完璧男子に成長した、私の自慢の幼なじみ樹くんは、先月、超難関といわれる男子高校に見事合格した。
本郷家と七瀬家みんなで、樹くんの合格祝いパーティーまでして、
樹くんのこれからの活躍に心を踊らせていたのだけど・・・
「どういうこと・・・?」
何度瞬きをしても、手の甲をちねっても、
ステージの上には堂々と挨拶する樹くんの姿。
あるはずのない姿に、私の頭は困惑でいっぱいになる。
正直挨拶の内容は全く入ってこなかった。
樹くんは、あの超難関高校に入学しているはずで・・・
今日だって、少し家から遠いその高校の入学式に行くために、私よりも1時間以上はやく家を出ている。
いくら考えてもちっともわからない。
なんでこんなところに樹くんが?
すると。
―バチッ―
ステージ上にいる樹くんがふと視線をあげ、ばっちり目があったかと思うと、
ニヤリと意地悪そうな顔で・・・笑った。
・・・わからない。
何もかもわからない。
一体どうなっているの?
樹くんはどうしてここに・・・???
▽
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自分の目を疑った。
新入生代表。そう呼ばれて立ち上がった人の方に目を向ければ、さらさらの黒髪に、どこか絵本から抜け出してした王子様みたいな顔立ちの男の子がステージに向かって歩いている。
「何あのイケメン・・・!」
「かっこよすぎない?!」
「やばい、顔面国宝」
まわりに座る人達も、だんだんとざわめきはじめる。
「・・・えっなんで・・・樹くん?」
入学式。
ポカポカと春の暖かい日差しの中、
新入生代表で挨拶をしているのは・・・
他の誰でもない、樹くんだった。
おかしい。
だって樹くんは、先月、この星華学園よりも何倍も難しい超難関高校に合格したはずで・・・。
全国模試上位常連。
おまけに剣道全国1位の実力をもつ抜群の運動神経。
裕樹さんと樹里さん(樹くんの両親)の美形DNAをしっかり受け継いだ整った容姿。
そんな完璧男子に成長した、私の自慢の幼なじみ樹くんは、先月、超難関といわれる男子高校に見事合格した。
本郷家と七瀬家みんなで、樹くんの合格祝いパーティーまでして、
樹くんのこれからの活躍に心を踊らせていたのだけど・・・
「どういうこと・・・?」
何度瞬きをしても、手の甲をちねっても、
ステージの上には堂々と挨拶する樹くんの姿。
あるはずのない姿に、私の頭は困惑でいっぱいになる。
正直挨拶の内容は全く入ってこなかった。
樹くんは、あの超難関高校に入学しているはずで・・・
今日だって、少し家から遠いその高校の入学式に行くために、私よりも1時間以上はやく家を出ている。
いくら考えてもちっともわからない。
なんでこんなところに樹くんが?
すると。
―バチッ―
ステージ上にいる樹くんがふと視線をあげ、ばっちり目があったかと思うと、
ニヤリと意地悪そうな顔で・・・笑った。
・・・わからない。
何もかもわからない。
一体どうなっているの?
樹くんはどうしてここに・・・???