びっくりするくらい、心が浮き立った。
なんでたった一言、「絶対に終わるから」と言われただけで全て許せてしまうんだろう。
「少し、話そうか。久しぶりに。
夏穂さん、心が休まっていないから」
「……はい」
「この前ね、美味しいものを食べたの。
仕事場の友達と」
「いいですね、何食べたんですか?」
「美味しいイタリアンのレストランが会社の近くに出来たから行ってみたらすごく美味しいの。
大人になったら夏穂さんにも食べてほしいわ」
わたしはこの人の、ラフな気遣いが大好きなんだ。
人によってはあからさまにその人の嫌がる話題を出さないように徹底する人もいるけれど、そういうことはかえってわたしにとって惨めさが増すだけだ。
まるで、わたしの分身かと思うほどにわたしのことをよく分かっている。
相槌を打ちながら時々笑ったりするのが楽しかった。


