悠斗のあまりにも低い声に焦り明二香は足早にその場から
立ち去った

「あの人、良い人なのかわからない」

「あれぇ~?かわいい子み~つけた」

ふとかかったその言葉に明日香の体は固まった

「誰ですか?」

このシューズの色…先輩?

「きみ~入学式にも出ずに何してるの~?」

この人、チャラそうで苦手…どうしよう。

「迷子になってしまって…」

「そうなの~?お兄さんが案内してあげるよ!こっちにおいで」

「大丈夫です。自分でいけます」

「いいから~おいで~?」

「本当に大丈夫です!」

そういって逃げようとした…でも

ガシッ

「いいから来いって言ってんだろ?」

さっきとは全然違う先輩の声…どうしよう