4月、始まりの月。


“パン”


頬を叩いて気合いを入れる。もっとも、やっ


てみたかっただけだ。


新しく新調された制服は、中学の頃の肩パッ


トが合わないお下がりと違って、この学校に


入学できることを嬉しく、誇りに思った。