良かった。
「じゃあね、菜月くん。」
「おーい、菜月もだぞ、綾ちゃん。」
あ、なら尚更よかった。
「なんだよ、チッ、めんどくせーな。」
とても彼女に会うとは思えない態度。
何なのこいつ、サイッテー。
あ、私も呼ばれてたんだ。
「えーっと、あ、なぁに?ももちゃん」
ももちゃんは部活の後輩。
キャプテンになったらしく時々こうやって話している。
「幸月先輩、一緒にお昼…食べません…?」
何この可愛い生き物ーっ!!
思わずギューッと抱きついちゃった。
「うん、もちろんいいよ、ちょっと待ってて」
お弁当を取って2人で屋上へ。
「どーしたの?お昼食べようなんて。」
「もー、頭ぐちゃぐちゃですよー!」
ももちゃんの話によると1年と2年が上手くいかないらしく、それにキレた顧問に部長であるももちゃんが怒られるという事で…。
「お疲れ様、ももちゃんはよく頑張ってるよ」
頭を撫でてあげる。
「ありがとうございます。なんか元気出ました。」
「うん、良かった。」
にっと笑うとふふって微笑んでくれた。
「あ、幸月先輩ってまだ、月夜のこと好きなんですか??」
…ゲホッゲホッ。
「急に何言い出すの!?」
えー、だってーと頬を膨らませるももちゃん。
「私そんなこと一言も言ってないよね?」
「幸月先輩見てたらわかりますって。」
えぇ、そんな露骨だった?!
うっそ…恥ずかしい…/////
「うぅ、そーですよ…」
「やっぱり笑」
にひひーっと笑うももちゃん。
「でも、いいの、恋してるだけで十分。」
ね?と、ニコッと笑った。
でも〜、とももちゃんは不服そうだ。
ちょうどチャイムがなる。
昼休みが終わっちゃった。
「じゃあね、ももちゃん」
「はい!ありがとうございました!」
ももちゃんと別れてクラスに戻る。
席に着くとりあなが来た。