大好きで、だからこそ伝えられない




「あ、おーい!あかり。」
「ああ!幸月さん、こんにちは。」
いつものように挨拶を交わす。
少し喋ってると「おーい、おくれるよぉ?」
と響く可愛らしい声。
「う、うん、今行く!じゃあね、幸月さん。」
ちょっと頬を染めながら行ってしまった。
私の好きな人には好きな人がいる。
でも、その人は私のクラスメイトと付き合っているんだ。
ごちゃごちゃだなぁ。
ははっと苦笑する。
とその時ポンって肩に手を置かれる。
「お疲れ様、辛かった?」
「りあな…幸哉…」
りあなにむぎゅうって飛びつくと幸哉がヨシヨシって頭を撫でてくれた。
幼なじみのりあなと幸哉。
唯一私の本性を知ってる人。
だーいすきな親友だ。
「それにしても…さち泣かすとは。」
「今度潰しに行くか?」
「もちろん。」
…あのー、お二人さん??話が物騒な方へ進んでいってるんですけどー…??
「ぜーったい、だめだからね??」
上を見上げるとうんって頷いてくれた。
辛うじて(怖いんだけど!?)
そこで予鈴のチャイムがなり、クラスへ戻って授業開始。
それから約3時間…。
「やぁーっとお昼だあああ!!」
うーんっと伸びをする。
「やっほー、さーつきちゃん。」
うげっ。露骨に顔に出ちゃう。
「なにかな?菜月くん。」
「やだなぁ、颯でいいって言ってるのにー。」
うぅ、めんどくさい…。
「で、何か用?菜月くん。」
「別にー?俺に会いたがってるかなってー」
「断じてそんなことは無いので席にお戻りください。」
「うわぁ、冷たー。」
と言いながらもケラケラと笑っている。
なんなのかなこの人、よくわからない。
「おーい、幸月、呼び出しー。」
タイミングよく聞こえてきた男子の声。