でも違った。

お父さんから言われたのはおめでとうじゃなかった。

「そのクラスで1番を目指しなさい」

この人はどんなに頑張っても褒めてくれない。喜んでくれない。そう思った。

その瞬間、もう全てがどうでもよくなった。

高校に入ってから、前よりも感情が薄くなった。

くだらない。どうでもいい。そんな口癖ばっかり。

2年になって、仲の良かった友達ともクラスが離れ、もう、勉強を頑張る気にもなれない。

周りからの期待なんて、もううんざりだ。

お父さんもお母さんもわたしの気持ちなんて知らない。

いつだって、いい子を演じてきたんだ。

頭の中で何かの糸が切れた気がした。

もう、どうでもいいや。

高2の秋、学校に行かなくなった。

それから、しばらくして通信制の学校に転校した。

これからは自分らしく、自由に生きて行こう。そう思った。