それからは毎日働いた。

友達との予定もできるだけ沢山いれた。

おばあちゃんのとこも行った。

忙しくすると、余計なことは考えなくてよかったから。


カズのことも大将のこともふくすけのことも、思い出さないで済んでいた。


あれから一度だけ大将から電話があって、手伝いのお礼とバイト代渡したいからって言われたけど、『じゃあ今度飲みいくね』と言ったきりだった。



でもおじいちゃんの病院だけは行けなかった。会ってしまうかもしれないから。まだ会って笑える自信はなかったから。