夏の終わりとアキノソラ

「ただいまー」
無意識に言って
しまった、と思った。

当然のように返事はない。しんと静まり反る部屋。
次の瞬間には静寂が訪れる。

この静けさが苦手で、私はなるべく声を出さないようにしていたのに。


一人なのだ、と思い知らされる。一人暮らしには慣れているはずなのに、どうしても誰かと過ごす温かい時間と比較してしまう。


大丈夫、私は一人でも。
自分にそう言い聞かせて、テレビのスイッチをいれた。


コーヒーをもってテレビの前に座り、パンをかじる。



最近、人と会話することが少なくなった。
彼氏もいないし、友達は皆仕事がある。ふくすけへもいっていない。


今まで、どんなに淋しいと感じても、辛い悲しいことがあっても、実家に帰りたいとは思わなかった。
意地になっていたのだと思う。私は必ずここに居場所をみつけるのだ、と。


でも。
もうそんなものは、どうでもいいかもしれない。これ以上は、頑張れないかもしれない。