「また目が腫れちゃったね。」

ソファーに私を寝かせて

瞼にそっと、冷えたタオルを置いてくれる。

「このまま帰したら『何された!』って
お父さん達大騒ぎだよ。
治まったら送ってあげるね。」

この間散々泣き顔を見られたせいか

春人さんの前だと、遠慮なく泣ける。

悔しい気持ちも悲しい気持ちも…………

ヤキモチだって素直に吐き出せたの。

今度こそホントにスッキリ出来たかな?

「悲しくて辛くなったら、何度だってここに来て泣いたらいいよ。
なんたって、僕は夏苗ちゃんのお医者様なんだから。
それに、お兄ちゃんでしょ?」

あれっ?

心で勝手に『お兄ちゃんみたい』だと思ってたけど……

声に出したっけ??

まぁ、いいや!

「お兄ちゃん、携帯のアドレス教えて。
泣きたくなったら、飛んで来てね。」

『お嬢様のワガママだ』って思われたっていい。

それでも今は支えて欲しい。

一人でも大丈夫だって思えるまででいいから…………支えてて。