『殺人犯』


『いつ人を殺すかわからない』




そう周りからは言われ、先生たちさえも、なるべく俺とは関わらないように距離を置かれていた。







まぁでも、当たり前といえば、当たり前なんだ。


人から避けられ、噂をされ、後ろ指をもさされる。


俺がしたことに比べれば、全然大したことない。


むしろ、そうされて当然だ。


“俺(人殺し)”が野放しにされていることじたい、おかしなことなのに。


大きな罪を持った俺が、“此処”にいる資格はない。


だったら、消えるべきだ。


消えて、この世界から居なくなる。


それが、きっとみんなにとっての願いだ。


俺が消えれば、みんな幸せになるんだ。


俺さえいなければ、誰も傷つかずにすむんだ。


俺さえ、いなければ…………。