だけどとうとう、見ているだけでは済まないことが起こったんだ。
酒を飲み、暴れだした父親は、いつものようにキッチンで母さんに暴力をふるっていた。
「ごめんなさい、ごめんなさい」と、なんの罪もない母さんが床に倒れながら謝っている姿を、父親は鋭く刺すような目で見下ろしていた。
そして、飲み終わった一升瓶を片手に持つと、母さんの髪の毛を鷲掴んだ。
俺はその時、この後何が起こるか、すぐにわかった。
恐ろしい光景を目の当たりにすることは、間違いないと思った。
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