「紗和凄いじゃ〜ん!今度は副社長とレンタル彼女まで契約してきたの!?デキる女だね〜」



久々登場、ALL ASSIST代表の深山 乃亜こと私の姉。
お金に目がないのでどんな契約も利益に繋がるなら万々歳なのだ。



「オプションは?」



「……特になし、だそうです」



お前の100%でもてなしされたい…とか言ってたけど。
そんなオプション恥ずかしくて身内に言えないわ。



「え、じゃあ当日オプションしまくってがっつり請求しちゃいなよ」



「言うと思った」



「どうせなら高額の独占契約してくれたらいいのに〜お知らせ入れちゃお」



「ストップ!ストップ!!それは止めて」



独占契約とは、月単位でレンタル彼女1名を独占出来るサービスだ。
その間クライアント以外の男性とデートは出来ない。
会社にとっては大きな収入だけど……



始めから下心丸出しだった副社長にこのサービスを知らせるのは会社としてNOだったはずなのに姉ときたら…どういう心境の変化よ。



「サクラいらないよね?」



「えっ!?居ないの??」



「いや、土曜日でしょ?その日プロポーズのフラッシュモブ入ってて人足んないんだよね〜」



そう言いながら姉は鏡の前でダンスの練習を再開してる。
お姉ちゃんも踊るの!?マジですか…


「毎日顔合わせてんだから危ない事はしないでしょ?」って能天気過ぎる………
ジャンジャンお金落としていってくれるからってノーマークすぎやしないですか?