「え……?なんで…!?」
ゆっくり近付く体。
目の前に来たらやっぱり泣いてしまった。
「お前に会いたくて…禁断症状出ちった…ハハ」
本当に?本当に副社長だよね?
固まる私の頭を撫でて「浮気してないだろうな?」って。
首を振ったら涙がこぼれ落ちた。
優しい親指が拭ってくれる。
「一日早く帰って来たのに結局泣かせてるのは俺か?」
心地良い声のトーン……
更に一歩近寄ってドア越しに迫られる。
もう鼻と鼻がくっつきそう……
「紗和……お前の全部、奪うから」
「え……?」
優しく手を取り中に入る。
明かりはつけないで…?
見えなくてもわかる。
あなたの息遣い……あなたの体温。
もう離さないよ。
離さないで………
靴を脱いだら少し乱暴に壁に押し倒される。
わかってる……私が欲しくてたまらない瞳。
強引に重なる唇は私達を大胆にさせる。
深く絡ませたまま、ひとつひとつ服を剥いでいく。
上着もベストも脱ぎ捨て……ネクタイを外し……シャツのボタンを上から外して……
離れてもまた重なって首に手を回す。
抱きかかえられ寝室のベットに降ろされたら、ボタンを外したシャツを自ら脱いだ。
ホテルのようなキングベットの寝室はシーリングライトや間接照明等でほんのりオレンジ色に照らされている。
シャツを脱いだ副社長の上半身は、いつの日か触らせてもらった通りのシックスパックでかなり鍛えられてる。
直視出来ないくらい凄い筋肉……

