そのまま押し倒しそうになった。
爆発した想いが自分じゃ止められなくて首筋にキスを落とす。
反応してくれる紗和が可愛くて、また火をつける。



ソファーで上に乗ってきた時は一番ドキッとした。
妖艶な眼差しに射抜かれる。
こんな顔もするんだ……
ヤバいくらいに高鳴る鼓動。
細い体に触れて……服の上から柔らかい部分にキスしてブラジャーのホックを外しかけた瞬間。



テーブルに置いてある紗和の携帯が鳴り響いた。
それに気を取られてフリーズしたけど行かせたくない。
離れたくなくない。
キスで繋ぎ止めるも姉からの電話なら仕方ないか。



こんな時でもおあずけ状態…ワン。
えっ!?今から来る!?ヤバ!!
ダッシュで玄関へ。
シュン……また続きは今度。
わかってる。
今日は会ってくれただけで心は満たされている。



髪を撫でたらいつもの笑顔をくれるんだから最高だよ。
今日はこのまま帰るけど、近いうちにちゃんと挨拶しようと思ってる。
もう俺の気持ちは決まってるから。
隠し通せるなんて思ってないから。







「おはようございます、副社長」



優しく微笑む姿は女神に見える。
フロアを歩きながら会議資料を受け取る。
何ら変わらない日常の一コマ。
変わったと言えば………



副社長室で紗和がその日のネクタイを決めてくれる。
選んでる後ろから抱きしめても怒られない。
それがすげぇ幸せ。
決まるまでの短い時間だけど選び終わったら紗和が締めてくれんだ。