「電話出ないから…気が狂いそうだった」



副社長の鼓動がこっちまで伝わってくる。



「ごめんなさい…」



「紗和に拒絶されたら俺…生きてけねぇよ…」



「ごめん……」



「頼むから…側に居てくれ…」



どちらからともなく重なる唇……
離れてしまう事がこんなに怖い……
真っ暗で…寂しくて……
私だって狂いそうだった……
限界だったよ……



もっと……もっと欲しい……
首に回した手は離れたくないって意味……
時を忘れて…2人は求め合った。



羽織っていたパーカーのジッパーを下ろされた。
はだけた首筋に這う唇。
甘噛みされる耳たぶに反応する体。
キスしながら服の中に手が入って柔らかい場所に触れる寸前で止める。



「ダメ……シャワー浴びてないから…」



そんな理由で燃え上がった気持ちが収まるなんて正直思えない。
当然副社長が理解するわけなくて…もう腰が砕けそう。



「止めれるわけねぇだろ…」



激しいキスを受けながらそのまま上がる。



「待って……まだ許した訳じゃない…」



額を寄せ合ってキスを中断した。



「ごめん……もう絶対あんな事にならないようにするから」



「絶対だよ…?もう二度とこんな思いしたくないよ…!」



「もう呼ばないし会わない…紗和以外要らない…」



そう言われて抑えきれなくなる。
私からまた唇を重ねた。
ゆっくりリビングのソファーまで移動してキスを繰り返す。