「深山、今日から3日間休め」
「でも…」
「いいから休め。ゆっくり休んで、また笑顔見せてくれよ……俺もちゃんと我慢するから」
そっと額にキスを落とす。
お前が居なきゃダメになるってわかってんだろ?
頬に触れたら合図だって…わかるよな?
やっと唇に触れる瞬間………
再びノックされ入って来た看護師さん。
「点滴終わりました……か?」ってフリーズしてる。
だって今にもキスしようとしてる俺達もフリーズしてるから。
「すみません、あと1分待ってもらっていいですか?」
止める気配のない俺に「ちょっと…!」と恥ずかしがってる紗和なんてお構いなし。
看護師さんも赤面しながらドアを閉める。
空気を読んでくれた事に感謝だ。
「副社長っ…何言って」
「シッ!時間ないからちょっと黙って?」
首の後ろに手を添えて唇を奪う。
ギュッて俺の服握って戸惑ってんの?
こんな場所だから?
どこに居たってお前は俺を止まらなくさせる。
俺に襲わせんの、天才だな。
離れてもまた重なる唇。
点滴繋がったままの細い手で俺の頬を包む。
「バカ……」
そう言いながら紗和からキスのお返しされる。
だからそれが止まらなくさせるんだって……そろそろわかれよ。
いや、むしろ大歓迎…なんて。
キスの後にはにかむ顔もたまらなく可愛いんだ。
「好きだよ、紗和」
すぐ真っ赤になるところも、仕事以外は泣き虫なところも。
全部………全部好きだ……………