「なぁ、深山……俺はどうしたらいい?」
「え……?」
「お前の全部を手に入れるにはどうしたらいいんだ!?」
あんなに輝いていた瞳が今にも泣きそうになってる。
自信もなくて……ボロボロにくずれかけてる。
私は……なんて答えるべき!?
「さっきも…俺の女だって言いたかった。嘘ついてでも他の男に持ってかれるよりはマシだから…」
本当は躊躇してくれたんだね……
でも…行動に移してくれた……
まるで子供のように待てない人……
だから……いつもストレート過ぎるってば。
見つめ合う瞳は一切逸らせない。
もう……限界だ………
もう……誤魔化せない………
「悪い、約束守れそうにない」
それでも私は最後の理性を振り絞って、近付いてくる副社長の口を手で押さえた。
「ダメ……契約違反です」
最後の私なりの抵抗。
お願いだから簡単にこじ開けないで。
両手で私の手を離し壁に押し当てる。
何の盾もなくなった無防備な唇。
「それでも構わない」
再び近付く顔………
もう何も抵抗出来ない………
強引だけど……優しい………
ううん……徐々に激しい………
いくつも我慢を重ねてきた私達は今……この瞬間だけは……本能の赴くままに従っている。
時が止まればいい……なんて本気で願ったりもして……
重なる唇はもどかしいほどにお互いを感じていた。
離れてはくっついて……また離れて……額を寄せて余韻に浸る。

