「なに?俺に逆らうの?」
「その言い方は狡いです」
「狡かねぇよ、ただ…お前が欲しいだけ」
体中が熱くなる。
あなたはいつも…ストレート過ぎる。
それがどれほど私を射抜いているか……
心の鍵をこじ開けないで……
「じゃあこうして私を呼び出してください。いつでも駆けつけますから」
「じゃあその時は、俺だけの紗和なんだな?」
「え…?」
「今も…?」
「その時は俺だけの……深山秘書、です」
クスッと笑った。
欠伸をしながら「どっちでもいいよ」と言って目を閉じた。
私は…どっちでも良くないです。
紗和って呼ばれると心拍数がヤバくなる。
平常心が保てなくなるんです。
当の本人はスヤスヤ寝ちゃって……
私もクスッと笑ってしまう。
リムジンの時を思い出した。
同じように膝の上で眠ってた。
あの時も今も、あなたは私の心の中を掻き乱して胸を熱くしてくれてたね。
ちゃんと覚えてますよ………
本当は……独占契約、
結んでもいいんだけどな………
でもそれはまだ……私からは言ってあげない。
そう決めてたのに………

