要件だけ伝えてブチッと切れた。
まさかと中庭から副社長室を見上げるとこっちを睨みつけている姿が……ヤバイ。
慌ててエレベーターに乗り込み扉をノックした。
「準備、終わった?」
「え…あ、はい!」
「じゃあそこ座って」
ソファーを差してるんだと思い恐る恐る座る。
テーブルのパソコンを閉じ、立ち上がりこっちに来る。
「え…!?」
ドカッと隣に座ったかと思えば寝転び出して、いわゆる……膝枕状態。
あの綺麗な顔が……すぐ下にある。
少し伸びた前髪が可愛い。
「始まるまでの時間、仮眠取るから……いいだろ?」
その瞳で見上げないで。
何も言えなくなる。
「はい……」
ドキドキしながら寝顔を見てしまう。
肌綺麗だし、睫毛も長い。
見惚れていたらうっすら開けた目と目が合った。
「俺以外にあんな顔すんなよ」
「え……」
「俺以外の男と楽しそうにすんな」
え、どうしよう………
リアクションに困る……
この状況だけで精一杯なんですけど……
「返事は?」
完全に目が合う。
その瞳の中で動けなくなったら……
私は私でなくなる。
「それは……独占契約ですか?」
「そうだな、出来れば一生涯のな」
「それは困ります。私も…自由な身ではありたいので」
少し突っぱねる。
そしたら熱くなってくれるから。
私を必要としてくれるから。
独占欲にまみれてしまうから。

