びっくりするくらいドレス似合ってた。
髪まで巻いたら間違いなく女神だ。
普段も綺麗だけど、今回は3割増しに輝いている。



気持ちにセーブかけるつもりが思いきりアクセル全開になるじゃねぇか。
完璧な姿に変身した紗和を隣に歩かせるとやっぱり皆が見てる。
振り返って見てる。
その顔で満面の笑み見せられてみろ、骨抜きだぞ……



圭介の野郎……わざと途中で紗和を連れ出しやがった。
俺の反応を楽しんでやがる。
何もされてないって言ってたけど俺の気持ちが収まらねぇ。
アイツが何もしない訳ないからな。



「振られたよ、俺は認めたくないけど」



2人きりになった時、圭介が先に口を開いた。
振られた…!?
圭介が、紗和に!?



「また興味ないってはっきり言われたよ……全く」



そうか………紗和が圭介を…………
何とも思ってなかったんだな。
嬉しい……すげぇ嬉しい!



「今笑ってるけどお前もだからな?俺ら2人とも興味ないって言われたんだよ、これで2回目だ」



上げて落とすんじゃねぇ…!
そこは別に言わなくてもいいところだろ。
でも……本当に興味ないから俺が何してもグラつかないのかな。
俺だけが……逆上せていたんだな。
そりゃ2回告白しても返事ない訳だ……



「このままじゃ面白くないから賭けようぜ」と圭介が言い出した。
昔から飲み仲間でもある俺達は互いの酒の強さは知っている。
だから言おうとしてる事が瞬時にわかった。