「今まで何をしていたのか、答えろ。」

有無を言わさぬ声色で、問い詰められる。

私は、昨日ザビルス族の元へ行った理由とあった事、事の顛末をを洗いざらい話した。

というか、そもそも話すつもりだったのに、彼の冷たい視線と表情のせいか蛇に睨まれるオタマジャクシの気分だ。

ナルさんとヴィアーヌさんは、口を開けて目を見開いて聞いている。

よほど、驚いているんだろう。

「―――と、言うことでテシ族長から和解し同盟を結ぶための条件を書き記した書状と、ザビルス族の思いが書かれた手紙をあずかってきました。これで、とりあえずはザビルス族に攻められる事はありませんし、うまく行けば彼らの力を味方につけることができます。」

そう言って、私は書状と手紙を机の上においた。

「お前は、普段はちょっとおかしな女の子なのに、怖いもの知らずなのか突拍子もないことをするんだな。肝が冷えるぞ。」

と、ナルさんに若干引かれてしまった。

シアロン団長は、ジッと手紙を見つめていた。

「なぜ、勝手な行動をした。」

ふいに目線を上げて冷ややかに聞かれた。