「そう言えばさ、なんで花梨は俺を好きになったの?」

え?きゅ、急ですね

「なんて言いますか、零くんの優しい所がキュンとしちゃって、なんだかカッコイイなって。」

「俺、優しい所なんてあった?」

もちろん!意地悪が大半ですけどね

「あれは夏の日のことでした。」

「おお、随分急だな」

ふふ。

「私は、夏休みにアイスを買いにスーパーへ出掛けていたんです。そしたら、子猫が捨てられていたんです。」

「へー」

「私は連れて帰りたかったんですが母がアレルギーなので連れて帰れませんでした。なので、持っていたタオルを置いてあげていたんです。」