「ふぅ……」

廉がようやくお風呂に入ったので、その間にソファに座って一息つく。

廉は…実は昇と二人組ユニットでアイドルとして世界で幅広く活躍してる。

私と付き合ってることは公表していないらしいけどね。

世界で売れっ子となった二人は、もちろんたまに遠征があったりするしスケジュールもつめつめ。

だから毎日疲れた顔で、目の下にクマを作って帰ってくる。

だから、いつも私は ラベンダーの入浴剤を入れたり、廉が大好きで疲れを取る効果の持ってるフルーツスムージーを作って持たせたり、してるんだけど。

廉はいつしかそんなことを気にかけてくれることがなくなった。

その度に思う。私が、何かしたかなぁ…って。


廉「ちょ、お前 そこどけよ。俺の場所取ってんなよ」

いつの間にか思考に浸ってたら、廉がお風呂から上がってたらしく 真後ろから声が聞こえた。

「わぁっごめん!!」

はぁ…と大きくため息をついて 私を見ずに横になって、廉は目を伏せた。


冷たくするのはいいんだよ 廉。


でもさ…本音を言ったらさ…もっと私と話してくれても、もっと私を愛してくれてもいいんじゃないかなって。

私を彼女と思ってくれてないなら…いっそ別れた方がいいのにね。