――!! 私の人差し指の先に、洸太郎の柔らかい唇の感触と少し温かい熱を感じる。 「こ、うたろう・・・?」 何が起こっているのか私の思考回路はついて行けていない。 「俺、先理科室戻ってるから。授業終わるまであと10分くらいだし、次の授業から出ればいいよ。先生には言っておくから」 「う、うん。わかった」 洸太郎は平然とした様子で、保健室から出ていった。