「わ〜ギリギリだったね〜」 そう言って静かにわたしたちは座った。 「ギリギリになるまで何してたんだよ」 「恋バナです〜」 「あ、そうですか」 近くの席の洸太郎に声をかけられる。洸太郎はわたしの返事を聞くと、興味なさそうに前を向いた。 今日の授業は初っ端から実験らしい。実験は楽しいからわたしも好きだし、だからと言って、理科が得意か?と言われたらそうではないけど…。