「ひかる~、入学早々遅刻なんてママ嫌だからね~」 「わかってる~!いってきまーす!」 階段を急いで駆け下り、リビングにいた母にそう言うと、私は玄関の扉を開ける。 ――ガチャ。 「ん~いい天気!」 春の陽気が心地よく、両腕を思いっきり上にあげ、太陽の日を浴びる。 真新しい制服を身にまとい、1日が始まろうとしていた。