のぞみに笑いかけ、香奈は言う。

「のぞみ、私、今ならわかるの。
 この玉は、本当に世界中の人を救える玉なんだわ」

そう言うと香奈は天高く、ぴかぴかに磨き上げられたボーリングの玉をかざした。

それは陽の光を受けて光り輝いく。

それはもう、目もあけられないほどにまぶしく。

美しく。


その玉は、いつまでもきらきらと、きらきらと輝き続けた。