かなりの築年数が予想されるぼろぼろのアパートの一室。

空になったコンビニ弁当、

読み捨てられた新聞(各社のもの。中には英字新聞も確認できる)、

脱ぎ捨てたよれよれのシャツ、

その他、さまざまなゴミで6畳一間の部屋の中はひどくちらかっている。

男は鍋やら洗ってない食器やらが積み重なっている小さな台所でお湯を沸かそうとしている様子。

振り向いて香奈に話し掛ける。

その頭にはタオルをかぶっている。

「いやー、悪かったね。巻き添えくわしちゃって」