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数日後、美結たちと約束した日。。

待ち合わせの駅にすでにたどり着いていた律は、約束した時間より早めに着いていた…


「……っ」
《遊園地なんて、何年ぶりだろ?》

…と、最後に家族で行った日のことを思い出していた…


あれは、律がまだ小学校低学年くらいだった…

いまでは、母の由紀子が天音の跡を継いで、時々自宅で物見をしている為…家族で出かける…ということはなくなった…が。。

まだ、その頃は、幾分か…出かけることもあった…


「……っ」
《確か…、あの時…

誰かが…っ》


あの日…、あの時…、幼い自分は、誰かに声を掛けられたのだった…

後後に、聞いた話によると…その、遊園地で迷子になったらしい…


母の由紀子が取り乱し…、園内を探し…、祖母の天音にも伝えたという…

天音が、霊視をし…伝えた場所に律は眠っていたのだった…



「……っ」
《あれは…、どこの場所にいたのだろうか…っ?


いくら、思い出そう…としても、思い出せない…

その記憶だけ…、思い出さないよう…思い出すことがないよう…記憶にフタをされているようだ…


あの時…、誰に話しかけられたのか…――?》



「律ーっ!」

その時…、駅の改札口から降りて来た…悠斗や美結たちが、その声とともに律に駆け寄って来た…

その、悠斗の声に…、現実に引き戻された…

「おはよう、西園寺くん」

女の子らしい格好をし、少しメイクをしている美結…と、美結の友人の渡瀬 瑠奈も一緒だった…

瑠奈は、律や悠斗と同じバスケの女子部に所属している…少し、ボーイッシュな感じの女の子だった…

「おはよう」

「ね、西園寺くん、美結と付き合い始めたの? 知らなかった…」

2人の間に、ひょこっと顔を覗かせるように…、そぅ言った瑠奈の言葉に…

その、ストレートな瑠奈の質問に…、美結は瑠奈の言動に慌てふためく…

「ちょ…っ! 瑠奈ちゃん!」

「……っ」

動揺している美結…

ここで、あからさまに避けると、彼女が哀しむ…

それは、見ていたくない…。。と、正直にそぅ思った…

「うん、そうだよ」

「おー、否定しない!
魁皇高校 バスケ部の貴公子…も彼女出来たか~!」

そぅ、いたずらっぽく笑い声を上げる瑠奈に…、律は呆れながら…

「…【貴公子】って、なんだよ、それ?」