「ねぇねぇ、明くん!

お弁当作ってきたの!」


「私も!今回も貰ってくれる…?」


ー昼休みー

女達は明にお弁当の中身を見せつける。


「ごめんね、俺彼女居るから

もう貰わないようにしてるんだ」


「「えーーー!」」


「ごめんね!」


微笑みながら女達を断る。

ふーん。

まぁ、当たり前の事でしょ。

私は彼の行動を見て少し嬉しくなった。



夏休みで晴空達と海に言った時

私達はナンパに声を掛けられ

危うくどこかに連れて行かれそうになった。

その時、助けてくれたのが明達だった。

宮本とバカ犬が


「俺の彼女」


なんて行った後に明が


「彼女じゃねーけど俺にとって特別な人だから」


とか言って

一瞬、ん?って思ったけど

すぐに理解した。

でも理解した瞬間

思考停止になって固まった。


「美希ー?」


「あ、あれ、美希ちゃーん?」


美希と明が固まった私に手を振って声を掛ける。


思いもしなかった。

だって…

私は、嬉しくて

嬉しくて

叶わないと思ってたから…