キーンコーンカーンコーン
「えー今日から新しい学年ですね…」
(あーあ、担任一緒だし、この先生相変わらず話長いんだよなぁ…それより私の席1番前だし、絵里の席は窓際だから羨ましいな…)
そんなことを考えていると先生の話はあっという間に終わっていた。
「なっがあ!!なんであんなに話長いの…」
「ほんとだよね!」
絵里が私の席まで来ていつもみたいに話す。
「てか相変わらず絵里は人気だね…すぐ席の周りに男子がむらがるんだから」
絵里はすっごく美人で男子から人気がある。
でもこー見えて絵里は毒舌な方で絵里は彼氏以外の男に興味が無い。こうゆうサバサバした性格も私にはちょうどいいのかもしれない。
「ほんっと飽きないのかな、すぐに私は美紗のとこ行きたくてもあの人たち邪魔で行きにくいんだよ」
ため息をつきながらそんなことを言う絵里がかわいくて仕方がないのはいつものことだ。
「あの、」
「絵里!後ろ!!呼ばれてる!」
「ん?ああ、はい?」
「ちょっと話あるんで後で時間作ってもらうこと出来ますか?」
「ああー…まあ…はい、」
真っ赤な顔で絵里にそう言うクラスメイトを見て鈍感な私でも告白をすることは分かった。
「あの、俺と付き合ってくれませんか?」
「ごめんなさい、彼氏いるんで。」
「じゃあ友達になってもらえませんか?」
「友達くらいなら…でも友達っていってもあんまり話す機会ないと思いますけど…」
「大丈夫です。俺ほかの女子興味ないんで話さなくても俺の存在を知ってもらえてるだけで嬉しいです」
「はい…、わかりました…」
「絵里ーーー!どうだった!?」
「なんか、友達ってゆーオチ?」
「友達??へー意外〜絵里友達とかでもめんどくさいって断りそうなのに」
「なんかいつも言ってくるような人たちとタイプが違うんだよね…普通ならすぐ諦めるのに…それにあんな嬉しそうな顔されちゃったら…ね」
絵里はそう言って笑った。
「まぁ先輩一筋だから絶対ないけどね〜」
「そこは揺るがないね!」
そう言って笑った。
「松本さん!!」
「え…黒井くん、なに?」
「ちょっとこの問題分からないから教えて欲しいなぁってさ」
あの日を境に絵里に告白をした黒井潤くんは絵里にずっと付きまとうようになった。
「ねぇ、いい加減にしてくれない?あの日言ったことと全然違うじゃん」
「何か約束でもしたっけ?」
「はぁ…もう来ないでお願いだから」
「嫌だよ、俺には松本さんしかいないから」
クラスがざわざわする。
実は黒井潤くんはクラスの人気者だった。クラス状況に全く興味がない私達だったからそのこともついこないだ知った。
「なにあれ…」「松本さん感じわっる」「潤くん取らないでよ!」「松本さんうざくね」
だから黒井くんが絵里に話しかける度にクラス中から聞こえるのは絵里への罵倒の言葉ばかりだった。
「ちょ…」
「いいから美紗。」
「でもさ!許せないよ…絵里悪くないのに…」
「美紗が言ったら美紗まで言われだすでしょ?そんな子達しかいないんだから。私には美紗がいる。それだけで十分だよ?」
「絵里…」
「美紗人付き合いただでさえ苦手なんだからいいんだよ、ほっといて、私達は私達で楽しくいよう?ね?」
「うん…」
その日いつも通り拓斗が帰りに教室まで迎えに来た
「美紗〜帰ろーぜー」
「あ…拓斗」
(絵里はあー言ってたけどなんだかモヤモヤするんだよなあ…絵里も大丈夫って言っていつもより元気ないように見えるし…)
「ごめん拓斗…今日ちょっと絵里と行くとこあって!一緒に帰れないや!」
「わかった〜じゃあ先帰るな〜」
拓斗は眠たそうにあくびしながら帰って行った。
「絵里ーーー!」
「ん?あぁ、美紗どしたの?白石くんは?」
「今日はちょっと絵里といつもの場所に行きたいなって!」
「美紗…なんかごめんね、気使わせちゃったみたいで…」
申し訳なさそうにしながら絵里は嬉しそうに笑った
「相変わらず長い道のり…」
「久しぶりだから余計に遠く感じない…?」
「ほんとだよ、でも急がないと沈んじゃうよ!」
たわいもない話をしながら道を急ぐ。
「間に合ったぁぁあ!」
「きれー…」
ここは私達2人だけの秘密きち。嫌なことがあった時に2人でよく来る2人だけの場所だ。山を登って頂上から見る景色は夕日に照らされ、きらきらと輝いていた。
「ここにいると嫌なこと全て忘れられそう」
「絵里…」
「ほんとはね、悔しかった。私には先輩がいるし、他の人になんて興味すらないのにどうして私があんなふうに言われなきゃいけないの?って。でもね、美紗を見てるといつも勇気が出るの。救われてる。だからどんな事があっても私だけは美紗の味方。ずっと私が守るから」
「絵里…ありがとう…」
「ああー!!すっきり!!ほんっとありがとう!暗くなる前に帰ろっか!」
「そうだね!!」
その日はそのまま絵里とわかれた。
この時はまだ知らなかった。
こんな平凡な日々でさえも私たちの間では許されないことを。これはまだ悲しみの予兆であるに過ぎな
いことを。
「えー今日から新しい学年ですね…」
(あーあ、担任一緒だし、この先生相変わらず話長いんだよなぁ…それより私の席1番前だし、絵里の席は窓際だから羨ましいな…)
そんなことを考えていると先生の話はあっという間に終わっていた。
「なっがあ!!なんであんなに話長いの…」
「ほんとだよね!」
絵里が私の席まで来ていつもみたいに話す。
「てか相変わらず絵里は人気だね…すぐ席の周りに男子がむらがるんだから」
絵里はすっごく美人で男子から人気がある。
でもこー見えて絵里は毒舌な方で絵里は彼氏以外の男に興味が無い。こうゆうサバサバした性格も私にはちょうどいいのかもしれない。
「ほんっと飽きないのかな、すぐに私は美紗のとこ行きたくてもあの人たち邪魔で行きにくいんだよ」
ため息をつきながらそんなことを言う絵里がかわいくて仕方がないのはいつものことだ。
「あの、」
「絵里!後ろ!!呼ばれてる!」
「ん?ああ、はい?」
「ちょっと話あるんで後で時間作ってもらうこと出来ますか?」
「ああー…まあ…はい、」
真っ赤な顔で絵里にそう言うクラスメイトを見て鈍感な私でも告白をすることは分かった。
「あの、俺と付き合ってくれませんか?」
「ごめんなさい、彼氏いるんで。」
「じゃあ友達になってもらえませんか?」
「友達くらいなら…でも友達っていってもあんまり話す機会ないと思いますけど…」
「大丈夫です。俺ほかの女子興味ないんで話さなくても俺の存在を知ってもらえてるだけで嬉しいです」
「はい…、わかりました…」
「絵里ーーー!どうだった!?」
「なんか、友達ってゆーオチ?」
「友達??へー意外〜絵里友達とかでもめんどくさいって断りそうなのに」
「なんかいつも言ってくるような人たちとタイプが違うんだよね…普通ならすぐ諦めるのに…それにあんな嬉しそうな顔されちゃったら…ね」
絵里はそう言って笑った。
「まぁ先輩一筋だから絶対ないけどね〜」
「そこは揺るがないね!」
そう言って笑った。
「松本さん!!」
「え…黒井くん、なに?」
「ちょっとこの問題分からないから教えて欲しいなぁってさ」
あの日を境に絵里に告白をした黒井潤くんは絵里にずっと付きまとうようになった。
「ねぇ、いい加減にしてくれない?あの日言ったことと全然違うじゃん」
「何か約束でもしたっけ?」
「はぁ…もう来ないでお願いだから」
「嫌だよ、俺には松本さんしかいないから」
クラスがざわざわする。
実は黒井潤くんはクラスの人気者だった。クラス状況に全く興味がない私達だったからそのこともついこないだ知った。
「なにあれ…」「松本さん感じわっる」「潤くん取らないでよ!」「松本さんうざくね」
だから黒井くんが絵里に話しかける度にクラス中から聞こえるのは絵里への罵倒の言葉ばかりだった。
「ちょ…」
「いいから美紗。」
「でもさ!許せないよ…絵里悪くないのに…」
「美紗が言ったら美紗まで言われだすでしょ?そんな子達しかいないんだから。私には美紗がいる。それだけで十分だよ?」
「絵里…」
「美紗人付き合いただでさえ苦手なんだからいいんだよ、ほっといて、私達は私達で楽しくいよう?ね?」
「うん…」
その日いつも通り拓斗が帰りに教室まで迎えに来た
「美紗〜帰ろーぜー」
「あ…拓斗」
(絵里はあー言ってたけどなんだかモヤモヤするんだよなあ…絵里も大丈夫って言っていつもより元気ないように見えるし…)
「ごめん拓斗…今日ちょっと絵里と行くとこあって!一緒に帰れないや!」
「わかった〜じゃあ先帰るな〜」
拓斗は眠たそうにあくびしながら帰って行った。
「絵里ーーー!」
「ん?あぁ、美紗どしたの?白石くんは?」
「今日はちょっと絵里といつもの場所に行きたいなって!」
「美紗…なんかごめんね、気使わせちゃったみたいで…」
申し訳なさそうにしながら絵里は嬉しそうに笑った
「相変わらず長い道のり…」
「久しぶりだから余計に遠く感じない…?」
「ほんとだよ、でも急がないと沈んじゃうよ!」
たわいもない話をしながら道を急ぐ。
「間に合ったぁぁあ!」
「きれー…」
ここは私達2人だけの秘密きち。嫌なことがあった時に2人でよく来る2人だけの場所だ。山を登って頂上から見る景色は夕日に照らされ、きらきらと輝いていた。
「ここにいると嫌なこと全て忘れられそう」
「絵里…」
「ほんとはね、悔しかった。私には先輩がいるし、他の人になんて興味すらないのにどうして私があんなふうに言われなきゃいけないの?って。でもね、美紗を見てるといつも勇気が出るの。救われてる。だからどんな事があっても私だけは美紗の味方。ずっと私が守るから」
「絵里…ありがとう…」
「ああー!!すっきり!!ほんっとありがとう!暗くなる前に帰ろっか!」
「そうだね!!」
その日はそのまま絵里とわかれた。
この時はまだ知らなかった。
こんな平凡な日々でさえも私たちの間では許されないことを。これはまだ悲しみの予兆であるに過ぎな
いことを。
