『今にして思えば、とてもつらい時だったと思う。でも、私は何も知らなかったから深く考えてなかったよ。』

 「なにがあったんですか。」

 『……後でから知ったんだけど、いじめられてたらしい。それで死のうとしたんだ。』
 『幸い、大事にはいたらなかったが…、なんでうちの子が…って思ったよ。』

 『いじめた子にはなんでもないことでも、いじめられた子は何十倍も傷つき、、いじめたほうもいじめられたほうも悪いと言うが、いじめられたほうの傷はみんなが思うより、とても深いんだ。』

 ぼくはなんだか、『いじめ』ということばに、ドキッとした。