『それから息子は少しだけ明るさを取り戻したよ。ただ、学校は退院した後も、しばらく休んでいたが。』

そういいながら、おじさんはすこしわらった。

 『そのうち、息子のクラスメイトが1人、訪ねてきたんだ。実は、いじめグループのうちの1人だったんだ。』

 「えっ…!だって…だって…!」

 おじさんはうなづいた。
 『びっくりだよね。おじさんも最初は息子が顔も見たくないだろうから、帰ってもらおうかと思ったけど、彼の顔を見たら出来なくなった。』

 「…なんで?ゆるせないんじゃ…。」
おじさんはなぜかわらってる。

 『そうなんだけど、顔中、殴られたようなアザでいっぱいで…何も言えなくなった。』
 『訳を聞けば、親父さんに殴られたらしい。息子のいじめの事でね。』