『どんな小さなことでも、いじめは大変なことさ。ちょっとしたことばの言い間違いから、起こることがあるからね。』

 ぼくのことだ。
そうおもった。
だから、いつもココロがギュッってなってたんだ。

 ぼくはそっと聞いてみた。
 「そのあとどうなったんですか?」

 『正直、情けなくなったよ。結局、息子が死のうとするまで気付いてやれなかったんだから。』
 『病院のベットの上で寝ているすがたを見て泣いたときもあった。』

 『いっそのこと、死ぬなら2人で死のうかと言った事もあったよ。』
『そうしたら、息子が泣くんだよ。死にたくない。お父さんにそんなことさせたくないって…。』