隣で並んで歩く様になってどれくらいたったんだろう。
僕がそんな、ぼんやりとした思考の波に攫われそうになった時。

「ねぇ、知ってる? この夕暮れの空の色は私の色なんだよ?」

君は、まるで初めて手にしたおもちゃを、自慢する子供の様に真っ直ぐと僕を見つめてきたんだ。

「へぇ そうなんだ…急にどうしたの。」
(まぁ僕は色を見ることなんて一生出来ないんだけどね…)

「この空の色の名前は【茜色】、私の名前と同じ色。」

そこまで言った君は、ふと空に視線をとどめたまま黙ってしまった。 その姿は、君が何処か遠くへ連れ去られてしまいそうで少し怖かった。

思わず僕は、


「茜」

君の名前を呼んだ。